みなさんは知っていますか?金沢にある日本三大銘菓の一つ「長生殿」

みなさんは知っていますか?金沢にある日本三大銘菓の一つ「長生殿」
2017年10月12日 MELETY

茶道といえば、お菓子がつきものですよね。今回は、茶道に携わっている方なら一度は耳にしたことがある日本三大銘菓の一つとして知られる、「長生殿」についてご紹介していきます。

 

長生殿とは?

長生殿は「ちょうせいでん」と読みます。発祥は石川県金沢市にある森八さんという会社で作られている和菓子です。金沢市の名物としても有名で、和菓子の最高級品として、お土産などでも人気があります。

歴史は古く、なんと創業は寛永2年(西暦1625年)。森下屋八左衛門が前田利常の創意により、遠州公の書いた「長生殿」という文字を墨型の落雁にした
ことがはじまりとされています。

参照:遠州流茶道 ~綺麗さびの世界~

 

金沢は歴史的に、茶道とゆかりの深い土地

まず金沢は、もとは加賀藩が治めていた土地であり、加賀藩の藩祖前田利家が1583年に金沢に入城し、以後初代利家から明治の廃藩置県にいたるまで加賀藩前田家十四代の城下町として発展した経緯があります。

前田利家は、有名な織田信長や豊臣秀吉などの影響から茶の湯に関心を持ち、茶道の第一人者でもあった千利休から茶道を教わったそうです。さらに加賀藩は、民衆に茶道文化を伝え、さらに利家は近隣の大名を招いてよく茶会を開催していたそうです。茶の湯の隆盛に伴い、和菓子の文化も発達したということですね。

江戸時代に入ると、三代目の藩主となった前田利常が、裏千家の千宗室・仙叟(せんそうしつ・せんそう)を招いたことがきっかけで、加賀藩では裏千家が普及しました。五代藩主の時代には、地元の職人や町人までがお茶の作法を身につけるほど定着し、そして現在でも裏千家を主流として、数多くの茶会が各地で開催されています。

金沢の地に生まれた菓子文化は、味は見た目でも一級品で、多くの人々を魅了しています。茶道と和菓子は、金沢が誇る食文化の代表的な一つです。

みなさんも、金沢へ観光の際は、茶道具や和菓子のお店、歴史的建造物などに立ち寄って、茶道文化を肌で感じてみるのも良いでしょう。

参照:金沢旅物語

 

長生殿のお菓子を紹介!

画像引用:森八様オンラインショップ

長生殿のお菓子は、現在も変わらず伝統的な製法で生産されています。貴重な徳島の阿波和三盆糖に北陸産のもち米粉、紅色の落雁は紅花の天然色素にて染め上げています。

 

画像引用:加賀藩御用菓子司 森八 フェイスブックより

現在長生殿では、「栗もなか」「秋の宝達」「美味撰菓(秋冬物)」の販売が開始されたそうで、季節限定商品とのことです。
オンラインショップからも購入可能ですので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

参照:森八オンラインショップ