台湾茶の魅力を楽しもう!初心者向けガイドと代表的な台湾茶

台湾茶の魅力を楽しもう!初心者向けガイドと代表的な台湾茶
2024年10月3日 Masa
In お茶, 海外

日本から3時間程で行ける国、台湾。台湾は日本以上にお茶が生活の中に浸透し、台湾茶はお土産の定番にもなっています。台湾茶とはどのようなものでしょうか。日本茶とどう違うのか、代表的な台湾茶にはどんなものがあるのか、そして楽しみ方や日本と違う台湾のお茶文化等を、本記事ではご紹介いたします。

1. 日本茶と台湾茶の違いと歴史

日本茶と台湾茶は生産国以外にどのような違いがあるのでしょうか。
台湾茶は1810年中国よりお茶の苗木が伝わり生産が始まりました。中国茶の1つではありますが、島国独自の環境下で育ち、現代では「台湾茶」としてのブランドを確立しました。
台湾茶と日本茶の違いの1つに、茶葉を摘み取った後の工程があります。日本茶と言うと「緑茶」といった明るく透き通った緑色のお茶を思い浮かべますが、こうした茶葉は発行せず、「蒸して」作っておりり、茶葉の摘み取り後、蒸し、揉み、乾燥させるという手順を踏みます。
対して台湾茶で最も多いお茶の種類は「烏龍茶」となり、茶葉は半発酵されたものです。茶摘み後、日に当て発酵を促し、熱を加え発酵を止めたあと、茶葉をほぐし乾燥させるという流れが一例です。香りが香ばしくなり、深みのある味が出されます。

2. 代表的な台湾茶3種類をご紹介

台湾茶の種類として代表的な「凍烏龍茶」「東方美人」の2つと、台湾茶のお店でよく見かける「鉄観音茶」というお茶の3種類をご紹介します。

●凍頂烏龍茶(トウチョウウーロンチャ)

凍頂烏龍茶は最も台湾における代表的なお茶です。烏龍茶の中でも発酵が少なく、フルーティな香りとコクのある味が特徴の濃い緑色のお茶です。1860年代に中国より苗木が持ち入られ栽培が始まりました。現在凍頂烏龍茶は2種類あり、「青心烏龍」と「金萱烏」と言います。一般的に販売されているのは「青心烏龍」となります。
凍頂烏龍茶はビタミンCとポリフェノールが含まれており、忙しいときやホッとしたいときにもぴったりです。

●東方美人(トウホウビジン)

蜂蜜のようなフルーティーな香りで、ヨーロッパでも広く愛された、高級台湾茶になります。名前は英国のヴィクトリア女王が飲んだ際に感動し、「オリエンタルビューティー」とこのお茶を呼んだことから「東方美人」という名がつけられました。
東方美人は、6~7月にかけて飛来するウンカという5mm程の虫が茶葉をかみ、その葉を東方美人として収穫するという、毎年必ず一定の収穫が出来るとは限らない方法で作られています。そのため、貴重茶葉となり高級品とされます。ウンカが噛んだ箇所の周りは黄色く変色し、強いフルーティーな香りを放ち、茶葉は甘みを増します。お茶の色は褐色だけでなく白や赤、黄、緑など様々な色がある5色茶と言われています。
果物やスイーツとの相性が良いお茶で、消化を促す効果があるため、お土産にも喜ばれるお茶です。

●鉄観音茶(テツカンノンチャ)

鉄観音茶は台湾茶のお店や、台湾茶を出すカフェなどでもよく見かけるお茶です。実は鉄観音茶は台湾だけでなく、中国の福建省でも生産されているお茶です。台湾で作られた鉄観音茶は「木柵鉄観音」、中国で作られた鉄観音茶は「安渓鉄観音」と言います。
「鉄観音」とは半発酵した青茶の烏龍茶を指します。茶葉を強く揉む製法で、茶葉の油で葉が光ることから「鉄観音茶」という名前がつきました。
特徴として苦みを感じることが少なく、果物や蘭のような華やかな香りで飲みやすいお茶です。ビタミンだけでなく、ポリフェノールの1種であるフラボノイドやカテキンなどが豊富で、動脈硬化や脂肪の分解にも効果があると言われています。

3. 台湾茶の飲み方

台湾茶は様々な飲み方があるものの、とても手軽にも飲むことが出来ます。ティーパックにて販売しているものも多くありますし、茶葉も普段使いの急須に入れてお湯を入れて、日本のお茶と同じように飲むことが出来ます。また台湾茶は茶葉に香りや味が豊かに残っているため、5~6回など同じ茶葉で長く楽しむことが出来ます。
本格的に飲むのであれば、香りを楽しむための胴が長い小さな湯飲みをはじめ、台湾茶に適した急須なども使用します。また台湾茶のカフェなどに行くと、本格的な飲み方の体験が出来るお店もあります。

4. 台湾のお茶事情

台湾ではお茶が生活に浸透していますが、それに伴い台湾を旅行する際に日本人が旅行をするうえで気を付ける点もあります。最後に台湾のお茶事情3点を最後にご紹介いたします。

●台湾茶のスタンドは様々なところにある

タピオカミルクティーをはじめ、台湾には様々なところにドリンクスタンドがあり、ミルクティーだけでなく台湾茶も気軽に楽しむことが出来ます。ドリンクスタンドで注文する際は、サイズだけでなく、氷の量、甘さなども伝え、自身の好きな味にカスタマイズできます。

●甘いお茶が多く販売されている

台湾では甘い味のお茶も様々な種類が販売され、コンビニや自販機のペットボトルでも販売されています。そのため、何もわからないまま買ってしまうと、飲んだ時に甘くて驚くことがあります。甘くないお茶を買いたいときは、「無糖」「Non Sugar」といった表記をされているお茶を選ぶようにしましょう。
無糖のペットボトルのお茶にも美味しい物がとても多いので、コンビニや自販機でいろいろなお茶にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

●台湾土産でお茶を購入するときは、信用できるお店を選ぶ

お茶に限らずドライマンゴーなど乾物にも当てはまりますが、台湾でお土産を購入する際には、お店の評判を事前に確認することがオススメです。現代は改善されているところも多いかと思いますが、商品管理が不十分なお店もまだあり、購入したお茶を家やホテルで開けてみたところ、缶の中身や袋の下の方にカビが生えているのを見つけた、という事例もよくあります。
オススメはデパートで売られているものを購入することが、ほぼ確実で手っ取り早いです。もし露店や商店を利用する場合は、必ず事前に口コミなどを確認してから行きましょう。口コミ評価が高い店はあまり外れることはなく、商品の状態が良いのはもちろん、たくさん試飲や試食をさせてくれることもありますし、親切な案内、日本語可能なお店も見つけることが出来ます。
また台湾茶の茶葉は日本に持ち込めるお土産なので、安心して購入することが出来ます。

いかがでしたでしょうか。ぜひ、台湾のお茶を飲みに行ったり、台湾に旅行に行く際はご参考にしていただけますと嬉しいです。