【初心者の方向け】普段使いに最適な着物の選ぶポイント

【初心者の方向け】普段使いに最適な着物の選ぶポイント
2019年6月8日 Sayoo
In ファッション
kimono

着物は成人式やお茶席など、きちんとした場所でしか着られない、値が張る、何となく難しそう、というイメージを持たれていませんか?

この記事では着物を普段使いするメリットや注意点、日常使いに最適な着物まで、解説しています。着物は夏の浴衣だけでなく、洋服と同じように年間通して楽しめる衣類です。

手の届きやすい着物で、いつでもお出かけ出来るようになりましょう。

 

シーンを選ばず着ていける着物

着物も洋服と同じく、カジュアルやフォーマルなど、TPOに合わせて選ぶことが重要になります。

普段着としての着物は、洋服で言うとジーンズにTシャツ、またはワンピースのようなカジュアルな装いと同じです。カフェやランチ、映画鑑賞、買い物、初詣や花見など、日常的に普段の洋服で行ける場所であれば、シーンを選ばず着られます。

反対に結婚式や入学・卒業式など、「式」のつく場に、普段着の着物は向きません。洋服で言うとフォーマルドレスやスーツを着る場では、着物も振り袖や訪問着を着用しましょう。またお茶席も色んな様式があるため、あらかじめ確認しておくことが無難です。

 

普段使いでお着物を着用する時のメリット

まずは着物を日常使いする際の良い点について、下記3つがあげられます。

■体温調節がしやすい

洋服は気温に合わせて重ね着して、体温調節をします。しかし外気と室内の気温差が激しい時は、薄着にすれば良かった、または、もう1枚羽織れる物が欲しかった、などという経験をされている方が少なからずいらっしゃるでしょう。

着物は冬なら袷の着物、夏なら絽や紗、麻の着物など、シーズンに合わせて違う素材の物を着ます。季節に合った素材と仕立てのお陰で、体温調節が上手く出来るようになっており、洋服ほど気温差に大きく左右されません。

■アクセサリー選び不要

洋服を着る際、服のバランスやメイクに合わせて、アクセサリーを選ぶ必要があります。もちろんアクセサリーを全く身に付けなくても、素敵にコーディネートすることは可能です。しかしシンプルで物足りない印象になることもあるでしょう。

着物であればアクセサリーを選ぶことなく、色柄や帯などの組み合わせだけで、華やかにも上品にも仕上げることが出来ます。アクセサリーを選ぶことが苦手、面倒に感じる、金属アレルギーで身に付けられない方にとって、最大のメリットではないでしょうか。

■被りを気にせず楽しめる

流行りの洋服は、どうしても人と被りやすい傾向にあります。道行く人や友達と洋服が被って、買ったけど着にくくなってしまった経験をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

着物なら、レンタル以外で色柄が被ることはほぼありません。おしゃれをする上で、誰とも被りたくない、個性を出したいという方にこそ、着物はおすすめです。

 

反対に注意すべき点は?

着物を普段使いする際は、以下の点に留意してみて下さい。

■自分で着付けられるように練習をすること

振り袖など礼装の着物は、プロの着付け師に着付けてもらうことが、一般化しています。しかし日常で着物を着るなら、動画や本を参考に、自分で着付けられるように練習が必要です。

慣れるまでは時間がかかる上、分かりにくい点もあるでしょう。しかし着付けをきちんとマスターすれば、わずか10~15分ほどで着られるようになります。

■大きく動くような動作はちょっぴり苦手

着物は小股で歩くことで、美しく上品に見えます。足が大きく広げられないため、急いでいる時や、自転車に乗りたい時には不向きです。あらかじめ動くことが予想できる日は、着物は避けると良いでしょう。

■お着物の扱いは丁寧に

洋服は多少汚れても、洗濯機で洗えば問題ありません。しかし正絹(しょうけん)という素材の着物は洗えず、クリーニングが必要です。また虫食いも発生しやすい衣類のため、防湿・防虫・通気性を保つことも大切になります。洋服より少し、取り扱いは面倒かもしれません。

 

普段着用として選ぶお着物で知っておきたいポイント

■洗濯機で洗える着物!

着物は正絹(しょうけん)という、100%シルク素材の物が一般的でした。しかし現在はポリエステル素材で、洋服と同じように洗える着物が数多く登場しています。正絹のような見た目でありながら、おしゃれ着洗いで簡単に手入れができる優れものです。

ポリエステル素材だけでなく、浴衣と同じ木綿素材の着物もあります。裏地が無い単衣(ひとえ)の着物で、春や秋に楽しめる着物です。たまに暑くて汗をかいても、すぐに洗濯してしまえば汗染みなど気にせず着られます。

洗える着物は、手入れが面倒に思われる方へ最適な着物でしょう。

■お手頃価格で楽しめるアンティーク着物

アンティークの着物は何十年、何世代も前に着られた状態の良い着物です。安い物であれば、500円から見つかることもあるほど手が出しやすく、可愛い古典柄が多いため、独自の世界観を表現しやすいと言えます。

昔の人のサイズに合わせて作られており、自分のサイズが見つかるかは運次第ですが、お気に入りを見つけた瞬間の喜びは格別です。個性ある着こなしをしたい方へおすすめします。

■寒さ対策にもピッタリなウールの着物

寒い冬にウールのセーターを着るように、着物にもウール素材の着物があり、防寒対策も簡単です。また初心者の方が着付けがしやすい素材である点も、大きな特徴と言えるでしょう。ウールのセーター同様、虫食いにだけ気を付ければ、長く着られる一品です。

 

まとめ

着物は単純に言えば「着るための物」であり、昔は男女問わず、毎日着て生活をしていました。機能性も高く、人とは違うオシャレを楽しめる衣類です。

メリットやデメリットがあること、場に適した装いをすることに、洋服も着物も大きな違いはありません。ぜひ気軽に、洗える着物などを普段着として取り入れて、お出かけしてみてください。

着物の奥深さと多様性に、心を鷲掴みにされること間違いなしです。